ぎゃらりー鈴ブログ>

一緒に子育て 90 「非行は初期の段階で止めてあげたい」

前回の89の内容と重複するものと思います。見出しの言葉は、元受刑者が発した言葉です。4月23日に京都市で開催された「激動の6年、亀岡交通事件の犠牲者遺族が今の思いを語る」で、聞いた言葉です。6年前の4月23日に、集団登校中の児童らの列に無免許の少年が運転する車が突っ込み、3人が死亡、7人が重軽傷を負った事故が起こりました。死亡した引率の母親のお腹には胎児がいました。

その母親の父親が、仕事の関係で元受刑者Aさんとと知り合いになりました。今回の京都でのイベントには、Aさん以外に同じく元受刑者のBさんも出席され、インタビュー形式で発言されました。不特定多数の中に出られ、発言されることの勇気に敬意を表したいと思います。

Bさんは、少年の頃から非行に陥り、教護院(児童自立支援施設)、少年院の入院歴、大人になっても刑務所の経験をしています。Aさん、Bさん共に受刑中に「命のメッセージ展」を見ています。二人ともその展示を見て、被害を受けた人(特に死去した人)の遺族の辛い思いに接しました。それまでは自分のことばかり考えていたが、初めて被害者のこと、その深い辛さを考えるようになったとのことでした。

そのBさんは、本当の更生とは自分が害を与えた人の気持ちを知ること、再犯を防ぐのは、被害者の人の気持ちを理解すること、と述べられました。単に社会に適応し法を犯さないのではなく、それに加えて内面的な動き、心の変化の必要性を強調されています。誠に共感できることです。命のメッセージ展の力が大きいと言えます。

Bさんは、自分の経験を踏まえ、重篤な犯罪、大きく人を傷つけるような犯罪前の初期段階で、それら少年をサポートしたい、と今後の抱負を述べられ、今後その活動に加わる予定だそうです。おそらくBさん自身も、初期の段階で止めて欲しかったのではないでしょうか。

非行度が進む前、罪の意識が希薄のころから、十分で適切な対応をして、重篤な犯罪を防ぎたいものです。


top