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一緒に子育て 112 子育て常識の嘘3

子育て現役の親御さんが一番気になる言葉は「過保護、過干渉」ではないでしょうか。子育てがうまくいかない、子育てに迷っているとき、「それは、過保護、過干渉でないの?」と言われると、誰しも心当たりがあり心に刺さります。

誰しもというのは、この世の中で子どもとの関係の中で、過保護ではありませんと言える親はいないと断言できます。と、言いますのは新型コロナ感染、交通事故、夏になれば水分補給、いじめに遭わないか等々の心配事が多数あります。それらのことで子どもにしょっちゅう注意が必要です。ですから、過保護、過干渉は誰にも大なり小なり心当たりがあります。

このどこにでもある言葉を、聞き逃せる親とそうでない親がいると思います。後者の方は、この言葉に過敏に反応して、その後の親子関係に迷いが生じます。今の子どもへの対応は、過保護ではないか、いちいち気になります。子どもが自分に寄ってきて、それを受け止めるのにも今までのように自然に子どもを受け入れるのではなく、迷いが生じます。その迷いが、せっかくの親子関係のチャンス、子どもとの愛着形成に形成にもマイナスになります。計算された親子関係は不自然です。

折角の子どもからの甘え行動を自然に受け入れることができなくなります。子どもからの甘え行動を受容するのは、決して過保護ではありません。大事な親子の愛着関係の形成になります。

過保護は、子どもが親を求めてみないのに、親の自己満足のために子どもを構うことです。

「どこまで子ども受け入れればいいのですか」の質問には、「本能のままに受け入れてください」と回答しています。もしそれが、通常言われる過保護であっても、子どもを拒否する間違いより、圧倒的に少ない間違いなのです。

子どもに対してぎこちない行動をする母親の臨床例で、過去子どもが幼少時に保育者から過保護を注意されたケースがありました。どこにでも転がっているような言葉で、若い親たちを迷わせることは大きな間違いです。


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