私が子どもの頃、すなわち昭和の2,30年代の頃ですが、「親はなくても子は育つ」と、周りの大人がよく言っていたのを思い出します。何でそんなことを言っていたのかは覚えていませんですが、改めて広辞苑を引いてみますと、言葉通りの意味として載っています。 子どもの育ちには、親だけでなく、いろいろな人たち(祖父母、親戚、近所の人たち等々)が関わっていたのでしょうか。そういえば、近所づきあい、親戚宅訪問、来訪(それも泊まりがけで)がよくありました。すなわち、頻繁な、濃密な人間関係が大人にも子どもにもありました。 「昔がよかった」式の非生産的なことをいっても始まりません。しかし、これに変わる人間関係が必要なことはいうまでもありません。どんな形にしろ、孤独の子育ては、親にも子どもにも疲れることです。