ある小学校の方々と連続して、学習会をしています。5,6人のメンバーで和気あいあいとした雰囲気で発言も活発です。 テーマは、子育てや、夫との家事分担・育児分担についてです。とてもユニークな発言がありました。「ちょっと、旦那が子ども連れて外へ行くと、近所の奥さんが、お宅のご主人はイクメンやねー、というのに私が子ども連れて外へ行っても、イクウィメンとは言ってくれない」でした。この類いのことは一杯あるではないでしょうか。夫が買い物に行く、ゴミ出しをする等々です。イクメンという言葉が流行ったのは、それまで余りにも育児、家事に協力しなかった日本の男性を象徴しているのではないでしょうか。
これに関係した最近のはやりの言葉で、「名前のない家事」「見えない家事」があります。もっと言えば「名前のない育児」、「見えない育児」にも広げていけるでしょう。 先程の夫が子ども散歩に連れ出す場合でも、その前に子どもをトイレに連れて行ったり、季節に合わせた服を着せなければなりません。買い物も、夕食のメニューを考えそれにあわせた買い物リストを作る必要があります。ゴミ出しも、分別して袋に分ける作業があります。これらは、散歩に連れ出す、買い物に行く、ゴミ出しをする、というような見える家事、育児ではなく、見えない名前のない家事・育児ではないでしょうか。見える家事・育児より時間と手間が多く必要です。
家事・育児分担というなら、これら見えない家事・育児の分担も必要ではないか、というのがメンバーの心の叫び、心のモヤモヤと感じました。
この学習会でのもう一つの収穫は、和気あいあいの中で活発な発言がもたらしたのでしょうか、それぞれの家庭内での悩みも出されました。これこそこのブログの表題の「一緒に子育て」です。専門家のアドバイスより同じ立場同士の支え合い、ピアサポートですが有効です。
臨床心理士・元スクールカウンセラー 鈴 木 隆 一
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