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一緒に子育て18 常識の嘘シリーズその3 「お節介焼きは、あかんのか」

最近、プライバシーや個人情報のことがやかましく、時には神経質に言われています。もちろんその必要性もあり、気をつけることはいうまでもありません。

保護者対象のいじめ関連の講演会でした。周辺の友だちに明らかに暴力を奮う子どもA君がおり、被害者側が困り果てていました。質問がありました。それは「A君がここに至るまでの言動を周辺の人、大人なも子どもも見て知っているのに、なんでA君の保護者に言ってあげなかったのか」、という内容でした。

A君の保護者が、コミュニケーションが取りにくいとか、いろいろな事情があるかも分かりませんが、この質問は大変大切だと思いました。大きな暴力の前に前兆や小さな暴力があったはずです。その段階で対応できれば、やりやすかったかも分かりません。

ここで気になったのがプライバシーや個人情報を守ることが、大優先になりA君の家庭にお節介をする(A君の外部での行動をお知らせする)ことを控えすぎることです。優越感を満足させたり、A君の家庭や保護者を非難するため介入するのは間違いですが、純粋に子どものことで介入するのは正しいことです。

A君の保護者にお知らせして、すぐ解決とはいきません。多くの場合、子どもの問題行動の背景には、ストレスや人間関係の不備があります。家庭外での問題行動を教えてもらって、A君の家庭がそれらに対応できるチャンスなのです。

お節介焼きはマイナスイメージがありますが、こと子どものことであればもっとお互いにお節介を焼くのは如何でしょうか。                                         プライバシー個人情報という絶対的な言葉で、それでなくても希薄な人間関係、近隣関係が疎遠になることを恐れます。

このブログが「一緒に子育て」です。お節介を焼きましょう。

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臨床心理士、元スクールカウンセラー 鈴木隆一


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