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一緒に子育て 32 乳がん治療A子さん その3 ピアサポート再度

A子さんは3回目の抗がん剤投与も終え、順調に治療が進んでいます。抗がん剤投与の影響による気分の悪さや頭髪が抜けるのも、家族や友人のサポートを受け、上手に克服されています。

頭髪が抜けることは想定内のこととはいえ、辛い気持ちだったことでしょう。しかし、A子さんは持ち前の明るさと積極性でまわり、特に自分の子どもや自分も暗い気分にさせることなく、ユーモアを持って対応されています。これもまわりからのサポートが確実であるからこそ出来るのでしょう。

一緒に子育て29 A子さんその1で触れました、ピアサポートのことですが、A子さんはまさにその渦中にいると思われます。

A子さんは、身体的なハンディを持っています。通常、そのハンディのため社会的場面を控え気味になったり、友人関係も消極的になります。しかし、A子さんはそのハンディに関係なく、いろいろな場面で前向きで積極的です。例えば、子どもさんの所属する運動クラブの世話役も引き受けたり、学校の諸活動にも積極的に参加されています。そのことで、周辺の人たち、特に子育て中のお母さん方も彼女のハンディを理解し、ごく普通に友人関係をとれています。

すなわち子育てしている者同士の輪が広がっています。

ピアサポートは、このような関係性が基盤になります。

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臨床心理士 元スクールカウンセラー 鈴 木 隆 一


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