ぎゃらりー鈴ブログ>

一緒に子育て38 映画「少年H」を見て

原作は出版された当時(3,40年前でしょうか?)に読み、共感できる部分が沢山あり大変印象深い小説でした。

戦中、戦後の激動する混乱絶頂の時代を、たくましく生き抜く少年の物語です。価値観が大変動し、混乱する大人、要領の良い大人を批判的に見たり、と社会的な訴えもさることながら、Hとその友人たちが、子どもらしさを失うことなく、楽しく生きている場面が印象的でした。

例えば、素潜りで神戸鷹取の海に潜りタコを突き、浜辺で焼いて食べるシーンは秀逸でした。もし神戸でなく山村でしたら、子どもたちは木の実を摘み、山鳥を捕っていたことでしょう。

私が小・中・高の頃、西宮や芦屋に海水浴場がありました。歩いて30分ほどかかりましたが、夏休みは毎日のように海で遊んでいました。一番熱中したのは、背が立つか立たない位の深さのところで、潜ってアサリをとることでした。身体が浮き上がらないようにすることと、素手でアサリを探すのにちょっとしたコツがいりました。そこそこ収穫もあり、おいしくいただきました。

昨今の熱中症に関連したことですが、炎天下を約1時間歩くのに帽子もかぶらず、3,4時間海で過ごすのに、持ち物といえばタオルと水着、獲物入れだけで、水筒は持たず自販機もありません。さすがに帰りはのどが渇き空腹でした。帰る途中の小学校校庭にある水道の水を飲んでいました。生ぬるくカルキ臭い味を今も思い出されます。

「なんで、熱中症にならんかったんやろ」、と思われてなりません。

その海も、相当以前に埋め立てられ、高層の集合住宅が建ち並んでいます。今もその海が懐かしく、公園風になっている岸壁から、釣りをすることがあります。それこそ熱中症に気をつけねばなりません。

ご意見、感想、質問がございましたら、HOMEのコンタクトかお問い合わせから送信して下さい。

臨床心理士、元スクールカウンセラー 鈴 木 隆 一

 

 

 

 


top