今までに経験したことがない状況の中で、私たちは過ごしています。大人である我々はいろいろな情報や社会人としての判断で、「しゃないなあ、しばらく辛抱しようか」ということになりますが、果たして子どもはどうなのでしょうか。
幸い、不規則ながら学校が再開されました。本当に良かったです。再開と同時に「心のケア」担当として、私は学校で過ごしています。学校集団や一斉の動きに苦手な子どもおりますが、それらの子どものへの配慮は必要ながら、多くの子どもは一生懸命勉強に取り組み通常生活に馴染んでいます。
心のケアの要点は、通常の生活に戻すことです。外出の自粛、保護者の収入の悪化、今までにない家族関係の変化等で、子どもたちの気持ちのしんどさが考えられます。しかし、それらも登校、友だち、先生の存在で、一気に軽くなります。この普通の状態の大切さを改めて感じます。
ただ、気を付けたいのは死者まで出るこの病気、感染の恐ろしさをを敏感に感じ取る子どもいるはずです。学校で集団感染も発生しています。その怖れの結果、学校に行きたくない等の不安が出ても当然です。その時「みんなも行ってるのに、何を言うとんや」で済ましては、解決にはなりません。丁寧に大人、社会、学校、医療等の対応を説明して、じっくり時間をかけて不安を和らげてやる必要があります。不安な状況を感じ取る感度は子どもそれぞれですので、一緒くたに扱うのは間違いです。
もう一つ感じたことは、マスクのことです。学校にいる時間マスクを付けています。暑いこともありますが、口周辺が暑苦しく不快な感じです。発達障がいの子どもたちの中に、感覚の過敏性の一つで触覚に鋭敏な子どもいます。これらの子どもは、マスクの感触の不快さから、いつも以上に落ち着きをなくしたり、ものごとに集中出来なくなることが予想されます。
これらの子どもへの配慮も必要です。