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月別: 2013年12月

一緒に子育て 44  やってたなぁ 一家総出の 大掃除

みだしの川柳は、新聞の読者投稿欄に掲載されていました。この川柳の意味やおかしさは、年配の人でないと理解出来にくいのではないかと思います。ある時期まで、その地域で決められた日に、一斉に大掃除をする習慣がありました。その日は個人のスケジュールも無視され、家族全員で大掃除をしていました。

今はほとんど見かけませんが、畳を外に出しお日様に当てて干し、埃をたたき出します。部屋から畳を出すには、家具の移動をしなければならず、しんどい作業でした。それだけに家族全員の参加が必要でした。

こんなに労力をかけていた一大行事の大掃除が、いつのまにかなくなったのと、懐かしむ気持ちが読み込まれている川柳です。

この川柳を、家族関係や子育てに関連させるのも意味があります。現在は大掃除を含め家族で行う伝統行事が少なくなってきています。例えば、「大掃除」のところに「お餅つき」「お墓参り」「初詣で」等々に替えても、意味が通じます。これら伝統行事は、時には家族だけでなく親類、ご近所とも一緒に行うことがありました。また、大掃除やお餅つきには子どもの役割もちゃんとあります。

子どもが健全に育つ基本的な環境に、多様な人間関係があります。その人間関係の中で自分の役割を果たすのは、自己肯定感にもつながりまし、絆を実感できます。

また、父権の弱体化といわれていますが、伝統行事の多くは父親のリーダーシップが必要です。父権や父性性を発揮するには絶好の機会です。

伝統行事が良いものと分かりつつも、今更大掃除やお餅つきでもありませんし、無い物ねだりです。昔の行事を懐かしむのは単なる郷愁に過ぎません。その家なりの行事を作り出し継続するのです。子どもたちが大きくなった時、「うちの家は、夏になればいつも何々をやっとたなぁ」の思い出を残してやりたいものです。このことが、家族の求心力にもなります。

幸い、年末年始は家族が揃い、一緒に行動できる良い機会です。

ご意見、感想、質問がございましたら、HOMEのコンタクトかお問い合わせから送信して下さい。

臨床心理士、元スクールカウンセラー  鈴 木 隆 一


一緒に子育て 43 やさしさは教えられるか

先日、小・中学校の保護者対象の講演会に招かれました。そのときいただいたテーマが、「子どもたちに教えたいやさしさ」でした。とても間口が広く話すのに難しいテーマです。

先ず、「やさしさとは何ぞや」です。講演会に先立ち、お世話される担当のお母さん方お二人に、このことをお尋ねしました。人を思いやること、人を助けること、人の立場に立つこと、見返りを求めないこと、自分が嫌なことを人にしないこと等が答えでした。これらは、すべて的を得た内容です。おそらくどのお母さん方にお聞きしても、このような答えが返ってくることが想像できます。

ということは、「子どもたちに教えたいやさしさ」については、皆さんよくお分かりなのです。次に問題なのは、次というより一番問題なのは、これらを教えることです。

さて、やさしさを教えられるでしょうか。子どもたちにも同じように質問をしたとすると、おそらく優等生的な答えが返ってきます。子どもたちも言葉では分かっているのです。大事なのは、言葉で理解出来ているやさしさの行動を、他者に出来うるかどうかなのです。今回に講演会のテーマもこれが目的と思います。

以前、大人対象の講演会の中で、4,5人のグループで他のメンバーを誉めましょうを課題に、ワークショップを持ちました。多くの参加者はスムースに相手を誉めていましたが、ある人が「私は、誉めて貰ったことがないから人を誉めることが出来ません」、とおっしゃいました。思わぬ発言にびっくりしましたが、よく考えれば道理です。

やさしさの行動を他者に出来るかどうかも、これと同じなのです。自分がやさしさに満ちた行動を受けたり、やさしさを受ける環境で過ごすことで、他者に対してやさしさの行動が出来ることにつながるのです。自分がやさしさを十分感じることで行動に移せるのです。

従いまして、やさしさは教えるものでなく、感じて貰う、伝えるものなのです。

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臨床心理士、元スクールカウンセラー 鈴 木 隆 一


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