太田垣悠輔さんの作品展を次の通り開催いたします。皆様、どうぞ奮ってご来場下さい。
・日時 平成26年10月18日(土) 12:00~18:30 19日(日)10:00~18:30 ・場所 ぎゃらりー鈴 ・入場無料
太田垣悠輔さんの作品は、心の内を言葉でなく絵画で表現しています。その作品は、ユーモラスで楽しげなものが多く、見る者を温かくしてくれます。皆さんは、写真の言葉が読めますでしょうか?
ご来場を心からお待ちしています。
月別: 2014年9月
先日の講話に対して生徒から感想文が寄せられ、そのいくつかを前回紹介しましたが、その中に私への質問もありました。今回はそのことに触れたいと思います。私は講話、講演等で書面で質問をいただいたら、必ず本人宛に書面で返事を書いて送ります。
質問1 2年生女子生徒「鈴木先生は、いじめられたら話しやすい友だちに聞いてもらって下さい。すごく楽になる、とおっしゃったけど、私は同じいじめられた状況にならないと、いじめられている人の気持ちは分からないと思います。もう少し詳しく教えて下さい」でした。
質問1への返事 この女子生徒は感性の豊かな持ち主です。返答に困る鋭い質問です。次のように答えました。「そうですね、同じ立場に立つと一番分かりやすいのは勿論です。従って、いじめの辛さも被害経験者が一番分かってくれるでしょう。しかし、もし君ならいじめ被害経験がなくても、いじめられている辛さを分かってあげようと、努力するはずです。100%分かるのは不可能かもしれませんが、訴えてきた友だちは一生懸命聞いてくれ、分かろうと努力してくれるくれる君に対して、感謝するはずです。うれしいと思ってくれるはずです。その結果気持ちが随分楽になるはずです」、と答えました。「友だちに話す」ことを勧めますのは、親や、先生には言いにくい中学生が多いからです。従って、友人に聞いて貰うことが一番手近です。「ピア・サポート」という言葉で説明します。場合によれば、先生や親のような大人に分かって貰うより、一番楽になるかも分かりません。
質問2 2年生女子生徒「いじめとおちょくりの差がよく分かりません」でした。
質問2への返事 私たち大人も、いじめ被害を訴えてきた子どもに、たいしたことはではない、それは遊び、からかいや、と返事することがあります。この返事ぐらい訴えてきた子どもの心と離れているものはありません。子ども同士の会話にもあるでしょう。私は次のように返事を書きました。「いじめではなく、遊びやからかい・おちょくりや、という会話がよくありますね。そう言われると本当にそうなのか、と思ってしまいますね。しかし、その判断は、おちょくられている、からかわれている人がするものです。その人が辛い気持ちやいやな気持ちになり、これはかなわんな、と思えばいじめになります。おちょくりやからかいも、対等な立場で行われているならまだしも、一人が複数の友人からされていたり、何回も執拗にくり返されるなら、明らかにいじめでと判断できます」、と答えました。
皆さんはどのような返事を書かれるでしょうか。
ご意見、感想、質問がございましたら、HOMEのコンタクトか、お問い合わせから送信して下さい。
臨床心理士・元スクールカウンセラー 鈴 木 隆 一
一学期の末、ある中学校で全校生徒への講話の機会をいただきました。テーマは「いじめについて」でした。学校も保護者、社会も緊急な問題です。教育委員会学校もいろいろな機会を利用してその防止についてアピールをしています。勿論、学校では生徒への指導も怠ってはいません。
しかし、深刻な問題、事案はくり返して起こっています。頻度高く子どもたちは指導、講話を受けています。そのうえでの部外者の講話ですので、内容には大変苦労します。
先ず、聞いてくれた生徒の感想文を紹介します。
感想文その1 「先生の話を聞いて、災害の時当たり前だと思っていたことが、外国の人にとっては、すごいことなんだと思った。正直、はじめはいじめとは関係ないんじゃないのかな、と思ったけれど、話の最後には今までの話は全部関係していたんだと気がついた。今まで、いじめの話は何度も聞いてきたけど、一番グッときました。この話を参考にいじめをなくしたいと思いました」
感想文その2 「いじめはまだ見たことがない私は、その場で本人に声をかけないと意味がないと思い込んでいて、その後そっと声をかけてあげるだけで本人はずいぶん違うんだと初めて知りました。確かに私がいじめられていたら、一言声を友だちからかけられたら、とてもすくわれると思います。今までたくさん道徳でいじめについて考えましたが、こういった部類のもは初めてでした」
このような感想が返ってくると、話しがいがあるというものです。若干補足をします。このようなテーマで、生徒たちは過去何回も指導を受け、話を聞いていますので、違った切り込みをしないと、「またか」の感想しか残りません。それに、テーマがテーマだけに、重苦しい雰囲気と閉塞感を感じることが多いと思います。私はその反対の明るい気持ち、「やったら、出来るかもしれない」が残るように心がけます。
感想文1は、震災時に日本人は秩序と理性を保ち、助け合い他者を思いやる行動がとれたこと、それらが外国のメディアでも賞賛を持って報道をされたこと等を紹介します。日本の文化で育った君たちにも、いざというときには、そのような行動が必ずとれること、潜在力があることを示唆します。
感想文2は、困難でハードルの高いゴールを求めるのではなく、ちょっとの勇気で出来そうなことがあることを話します。いじめの現場でその行動を止めたり、介入することは大変難しいです。「ええかっこしい」と冷やかされたり、いじめ被害の立場にもなる可能性があります。多くの子どもは、現場での介入は難しいと思っています。誰もいないところで、被害に遭った友人に声をかけることなら出来ること、声をかけて貰えばものすごく気持ちが楽になることを示唆します。
聞いて重苦しい気持ちを残さないよう、ひょっとして自分も出来ること、また、今できなくてもその潜在力が自分にもあることを、理解して貰える話を心がけています。
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臨床心理士・元スクールカウンセラー 鈴 木 隆 一