ぎゃらりー鈴ブログ>

カテゴリー: 一緒に子育て

一緒に子育て 28 食育は空腹から

学校教育で食育が叫ばれ久しくなります。子どもたちの食事の形、内容が問題になり、生活習慣病の予備軍が子どもの中にいるとの指摘があり、多くの大人が驚かされました。

私が小学校勤務時代、給食センターの調理師さんをお招きして、保護者対象の研修会を持ちました。子どもの食事のいろいろな問題点の指摘と、その修正等を指導していただきました。

その後の質疑応答で、一人のお母さんが「お腹が空いとったら、何を食べてもおいしいのや」と、発言されました。私も全く同感です。いくら栄養豊かな食事が前にあっても、健康的な空腹がなければおいしくいただけません。空腹が何ももましての食欲につながり、食事をおいしきいただき、栄養として吸収されます。

3月中旬、5泊6日で四国88ヶ所の遍路道を歩いてきました。1日30キロ前後、7,8時間の歩行になります。まさに空腹を感じさせてくれます。宿での食事は、一粒のご飯が明日の一歩つながる思いになります。従いまして、ご飯一粒も余さずに食べ、焼き魚、煮魚も丁寧にむしり食べます。まさにもったいないの精神です。

因みに、今回の遍路は36番札所青龍寺から足摺岬の38番金剛福寺までの区切り打ちでした。37番岩本寺から38番までは90キロあります。


一緒に子育て 27 子育て困難な時代 その3

親以外の5人の親、4番目は自然です。身近な癒やし機能は親、特に母性ですが、自然の癒やし機能もいうまでもありません。私の持論ですが、子どもの様々な問題の顕在化は、傷つけられる機会は世の中に一杯あるのに、癒やされ機能が格段に減少したためではないかと考えています。

例えば、近所のおっちゃん、おばちゃん、親類のおじさん、おばさん等との接点をはじめとする多様な人間関係が少なくなってきています。それにより、他者からいろいろなメッセージ、特にプラスのメッセージを受ける機会が減ってきています。そのうえ、癒やし機能の一つである自然との触れあいも極端に減っています。

スクールカウンセラー時代の不登校の臨床例ですが、中2の男子生徒はすぐ近くの裏山の木に登り、多くの時間を過ごしていました。今、放映中の大河ドラマの主人公も大きな木の枝に座るシーンがよくあります。

箱庭療法では、作品作りもさることながら、砂を手で触ること自体が、治癒に向けて大きな意味があるとされています。私の箱庭臨床でもそのことはよく体験しました。           また、園芸療法、犬との触れあいのセラピーもよく行われているところです。

自然とは、田舎や遠方に出かけなくても、身近にも土、砂、水等があります。朝日や夕日、お月様、お星様を見たり、そよ風の感触も、内なる自然性を活性化させ、人間性を取り戻させます。

最後の5番目は、ガキ大将です。小学校では、異年齢集団、縦割り集団のいい方で、意図的にグループ作り遊ばせます。年長の子どもがリーダーになりグループを統率するのです。

私は、大阪近郊で小学校時代を過ごしました。下校後外で遊ぶのですが、中学校を卒業したばかりのお兄ちゃん、すなわちガキ大将の仕事帰りを皆で待ちわびていました。そのお兄ちゃんのリードの元遊び回っていました。幼い子どもには、ハンディをつけ、弱い者いじめをするものなら、お兄ちゃんの制裁が待っていました。遊び文化の伝承もできていました。

大人がいない子どもだけの世界で、集団のルールを学んでいたのです。

以上で、親以外の5人の親を紹介しました。「昔は良かった」式のないものねだりは、全く意味がありません。これら5人の機能が減ってきているため、子育て現役の親御さんは、減って分まで負担しなければならず、子育て困難な時代になったと考えます。          そうであるなら、5人の親現代版を機能させる必要があります。

子育て講演会でこの話をしますと、フロアから毎夏数家族でキャンプに行くグループや、PTAで仲良くなったグループ、子どものお習いごとで知り合ったグループ等で、家族ぐるみでつきあい活動すると、紹介される若いお母さんたちがいます。

親類との接点も減少し、いくら地域の教育力と叫んでも、地域社会そのもの結びつきが少なくなっています。ないものねだりでなく、昔は良かったでもなく、今の時代に合った結びつきと5人の親が必要です。

ご意見、感想、質問がございましたら、HOMEのコンタクトかお問い合わから送信して下さい。

臨床心理士・元スクールカウンセラー  鈴 木 隆 一


一緒に子育て 26 子育て困難な時代 その2

さて、親以外の親3人目は貧乏です。現在も貧富の差が問題になっていますが、日本全体が今日より圧倒的に貧しさの時代がありました。                             古いですが、ユニセフの援助で学校給食も成り立っていました。個人のレベルでも同じでした。私自身も落ちていたものを拾い、食べた記憶があります。子どもながら、お米の作況指数が気になっていました。

ものがありませんので、ものを大事にすることが、日頃から普通のことでした。また、我慢、分ける、待つが、身についたのではないでしょうか。                           従いまして、「もったいない」が常に行動基準としてありました。

ゲーム機も携帯もスマホもありません。何年生になったら持たせらいいのかの、親の葛藤もありませんし、子どもとのバトルもありません。

遊びといえば、外で友だちと身体を動かす遊びしかありません。今のこどもに不足している身体運動と多様な友人関係が、日常的に自然にできていました。

酔っ払いを表現した絵やマンガには、父親らしき人物が必ず寿司折りを片手に持っていました。寿司折りは大変なご馳走で、どんなに遅く帰ってきても子どもを起こして、食べさせていました。寿司折りが、親父の権威が保つ一つになっていたのです。

このように貧乏が、子どもたちにいろいろなことを教えていました。「もったいない」が、ローマ字なって逆輸入の時代になったのは、感慨深いものがあります。

ご意見、感想、質問がございましたら、HOMEのコンタクトか、お問い合わせから送信して下さい。

臨床心理士・元スクールカウンセラー  鈴 木 隆 一


一緒に子育て 25 子育て困難な時代? その1

私が子どもの頃、周りの大人が「親はなくても子は育つ」、とよく言っていたのを思い出します。辞書の慣用語にも載っており、意味は全くその通りです。親はなくても自分の力や周りの援助によって、育つということでしょう。

私が、講演会等で、「親以外の5人の親」、ということをよく引用します。5人の親は、子ども育つための周りからの援助者です。現在は、5人の親がいない、また機能しなくなって子育てが困難になっていると思います。

さて、5人の親とは誰、何でしょうか。                                   1.兄弟 2.祖父母 3.貧乏 4.自然 5.ガキ大将 です。それ以外に近所のおっちゃん、おばちゃん、親類のおじさん、おばさんもいたことでしょう。

兄弟姉妹が多くて、年長の兄姉が下の子どもを世話したり、反対にけんかもよくしたことでしょう。それにより多様な人間関係に接し、優しさも学ぶことができます。下の子を世話することで、役割を果たし親に感謝され、自己肯定感を満足させることもできます。一人っ子、二人っ子ではこうはいきません。

次に祖父母です。親は将来を見据え、しつけや教育に重点を置き育てます。祖父母は現状のままでOKなのです。癒やしの拠り所となります。子育て現役の親は、「じいちゃん、ばあちゃんが甘やかすので、しつけが台無しになる」、と嘆くとがありますが、これは誤解です。大人でもほっとする場面があって、困難なことに向かっていけるのです。この両者があってバランスがとれます。大人は、ストレスを居酒屋、買い物、カラオケ、等で発散します。居酒屋で友人やママさんに愚痴を聞いてもらいますが、これを止まり木カウンセリングといいます。子どもたちにはこのような機会はありません。

3っめ以降は次回にします。

ご意見、感想、質問がございましたら、HOMEのコンタクトかお問い合わせから送信して下さい。

臨床心理士・元スクールカウンセラー  鈴 木 隆 一


一緒に子育て24 いじめについて その5

大津における中学生自殺以来、学校・教育委員会、外部等から様々な意見と対策が出ております。

外部の専門家を入れた対策委員会を設置したり、臨床心理士を学校に派遣したりが目立ちます。このように制度を新設し、今までにない方法がとられようとしています。

その中で、多く言われていますのは、いじめ被害の子どもたちが「大人に訴える」ことが奨励されています。この場合、大人とは身近にいる親と先生を指しているものと思われます。

外部から専門家を招く等の制度の改革があっても、一番先に子ども訴えるのは親や先生です。

ここで大きな問題は、訴えを受けた大人の感性や意図で、新しい制度を利用するかどうかの分かれ道になることです。

訴えを受けt大人の感性が研ぎ澄まされ、子どものいじめ被害の辛さに十分共感でき、自分だけでなくチームとして解決するのなら、多くのいじめが解決の方向に向くと思います。

いじめを受けた子どもの辛さに心底理解と共感を示し、訴えた勇気をたたえることができる大人にならなければ、過去何回も繰り返されたように絵に描いた餅になります。

いじめ被害を大人に訴える段階は、相当な辛さをためこんでいるはずです。「ほんまに辛かったんやな。勇気を出してよう言ってくれたね」の一言が言える大人になりたいものです。

ご意見、感想、質問がありましたら、HOMEのコンタクトかお問い合わせから送信して下さい。                     臨床心理士・元スクールカウンセラー  鈴 木 隆 一


一緒に子育て 23 あなたが主役 ひな祭り

私が、子育て関係の講演会でよく引用する川柳があります。

「やってたなぁ 一家総出の 大掃除」

それほどの昔ではない過去には、地域で決まったお掃除の日があり、家族全員で、畳を上げて干す大掃除をしていました。何事にも優先し、家族全員であれだけ力を入れてやっていた地域の行事や伝統行事が、いつのまにか行われなくなったことを詠んでものです。しんどいことが無くなり楽になったことを詠んだのか、家族全員が協力して、一つのことをやっていた状況を懐かしく詠んだのか、おそらく後者ではないでしょうか。

大掃除の箇所を、お餅つき、初もうで、お墓参り等に替えても通じます。

さて、おひな祭りの季節がやってきました。伝統行事の一つで、子どもの健全な成長や幸せを願い、祝う行事です。その家なりの飾り付けをし、女児を主役にします。そうすることで、自ずと家族全員の暖かいメッセージが彼女に届きます。自分が主役は嬉しいものです。心地よい気分にしてくれます。

お餅つき、畳を上げてまでの大掃除は無い物ねだりですが、行えそうな節目節目の行事を大切にしたいものです。季節の移ろいを感じたり、伝統文化に触れる大変意義あることです。

ご意見、感想、質問がありましたら、HOMEのコンタクトかお問い合わせから送信して下さい。                臨床心理士、元スクールカウンセラー  鈴 木 隆 一


一緒に子育て 21 「いじめ講演会」その3

過去2回にわたり、中学生へのいじめについての講話んも反応を感想文で紹介しました。もうひとつ紹介して、当日の骨子を述べます。

感想文 2年生女子                                             今日、鈴木先生のお話を聞いたときに、最初は「あれ?いじめのことと何か関係があるのかな」と思いました。が、最後までお話を聞いて「なるほどな」と思いました。先生のお話を聞くまで「どうせいじめはだめ」としか言わないと思っていたのでおどろきました。                でも私は、先生のお話の方が心に残りました。日本人ていいなと思いました。やっぱり日本人は礼儀があると外国の方に思われるように行動していきたいです。                 ありがとうございました。

何人かの生徒さんの感想文を紹介しました。私の話の意図が伝わり理解されていることが分かったこと、生徒さんの豊かな感性を感じことを嬉しく思いました。もちろん、いじめと関係がないという感想文もありました。

当日の講話の骨子を紹介します。先ず気をつけたことは、感想文にもありますように、分かりきったことを言わないことです。この年齢の子どもが一番嫌う大人の言動は「分かりきったことをくどくど頭ごなしに言う」ことです。                                    次に、聞いていて重苦しくならないようにしたことです。聞いた後、気持ちが軽い、明るい方が理解されやすいです。3つ目は、「自分らにもできるんや」、という自信を持たせたかったことです。

そのために、震災の後の日本人の行動、協力、助け合い、ルールを守る等々のことを事例を交えて話しました。また、もっと身近で興味を持ちやすいこととして、男子もなでしこも日本サッカーの特長、組織的、協力することを紹介しました。震災時、震災後の日本人行動、日本サッカーの特長も、外国メデイアが取り上げており、それも付け加えました。             最後に、「みんなにもそのような力が潜在している」「いざとなれば、きっとその力が表に出てくる」ことを示唆しました。

ご意見、感想、質問がございましたら、HOMEのコンタクト、お問い合わせで送信して下さい。臨床心理士・元スクールカウンセラー 鈴 木 隆 一

 

 

 

 

 

 

 

 


一緒に子育て20 「いじめ講演会 中学生の反応」

保護者の方々、地域の方々、学校の先生方への講演会を依頼される場合が多いですが、時には小学校高学年や中学生に話をする機会をいただけます。

12月はじめ、市内のある中学校の全校生徒へいじめに関する話をするように、と依頼を受けました。50分間、退屈せずに聞いてもらうにはいつも悩みます。それに「いじめ」については、過去何回も話を聞かされているはずです。

「いじめはいけない、してはいけない」、という内容でない話を考え当日を迎えました。私の話が今の中学生にどれだけ伝わるか心配だったので、生徒に感想文を書いてくれるよう校長先生にお願いしておきました。その感想文を紹介いたします。

感想文その1先生の話を聞いて


一緒に子育て 19 「友だちが欲しい」

一緒に子育て16で、友だちを無理に作らなくてもよい、無理して付き合わなくてもよい、という内容の記述をしました。つい最近、子育て現役の保護者向けの講演会で、同じ内容のお話をしたところ、質問をいただきました。

「自分の子どもは、社交的でなく友だちがなかなかできない、友だちつきあいが下手であるが、友だちが欲しいという願いが強い。どうしてやればいいのか」、という質問でした。

もっともな質問です。特に思春期はそのような願いが強くなります。子どもの気持ちがそうであるなら、「友だちはおらんでも、それでええのや」では答えになりません。子どものその気持ちについては理解を示さねばなりません。

しかし、無理に友だちを作ることもできません。私が過去に受けた相談事例で、同じようなケースがありました。男子中学生でしたが、彼は高校生になって1学期の終わり頃、友だちができたと母親から報告がありました。

母親の観察では、本人と似たようなおとなしい友だちだそうです。彼は、おそらくそれまでの間、同級生やその友人関係を観察し、そのうえで自分に合う友だちを選んだのではないかと考えます。

「そのうち、きっとあなたに似合う友だちが見つかるから、焦ることはないよ」の、メッセージを送ってやりたいものです。

ご意見、感想、質問がございましたら、HOMEのコンタクトかお問い合わせから送信して下さい。

担当 臨床心理士、元スクールカウンセラー 鈴 木 隆 一

 

 


一緒に子育て18 常識の嘘シリーズその3 「お節介焼きは、あかんのか」

最近、プライバシーや個人情報のことがやかましく、時には神経質に言われています。もちろんその必要性もあり、気をつけることはいうまでもありません。

保護者対象のいじめ関連の講演会でした。周辺の友だちに明らかに暴力を奮う子どもA君がおり、被害者側が困り果てていました。質問がありました。それは「A君がここに至るまでの言動を周辺の人、大人なも子どもも見て知っているのに、なんでA君の保護者に言ってあげなかったのか」、という内容でした。

A君の保護者が、コミュニケーションが取りにくいとか、いろいろな事情があるかも分かりませんが、この質問は大変大切だと思いました。大きな暴力の前に前兆や小さな暴力があったはずです。その段階で対応できれば、やりやすかったかも分かりません。

ここで気になったのがプライバシーや個人情報を守ることが、大優先になりA君の家庭にお節介をする(A君の外部での行動をお知らせする)ことを控えすぎることです。優越感を満足させたり、A君の家庭や保護者を非難するため介入するのは間違いですが、純粋に子どものことで介入するのは正しいことです。

A君の保護者にお知らせして、すぐ解決とはいきません。多くの場合、子どもの問題行動の背景には、ストレスや人間関係の不備があります。家庭外での問題行動を教えてもらって、A君の家庭がそれらに対応できるチャンスなのです。

お節介焼きはマイナスイメージがありますが、こと子どものことであればもっとお互いにお節介を焼くのは如何でしょうか。                                         プライバシー個人情報という絶対的な言葉で、それでなくても希薄な人間関係、近隣関係が疎遠になることを恐れます。

このブログが「一緒に子育て」です。お節介を焼きましょう。

ご意見、感想、質問がございましたら、HOMEのコンタクトかお問い合わせから送信して下さい。

臨床心理士、元スクールカウンセラー 鈴木隆一


top